KATO'S CASTING TECHNOLOGYカトーの鋳造技術

複雑形状を得意とするカトーの鋳造技術

独自のダクタイル鋳鉄製法「KFCD®」を使い、
鋳造難易度の高い薄肉形状、薄肉・厚肉の混合形状、鋳造条件の難しい複雑形状まで様々な鋳物を手掛けています。

徹底した品質保証体制

徹底した品質保証体制のもと、引張および硬さ試験と金属組織試験をはじめ、UT(超音波探傷検査)、PT(液体浸透探傷検査)にも対応しており、重要保安部品の鋳造実績も多数あります。

ねずみ鋳鉄から
ダクタイル鋳鉄まで幅広く対応

ねずみ鋳鉄(FC250~FC350)からダクタイル鋳鉄(FCD450~FCD900)まで幅広く対応しています。

また、JIS規格のFCDをベースとした独自開発素材のKFCDにおいては、伸びがよく、複雑形状、薄肉形状、切削性向上など様々な機能特性を活かしお客様のニーズにお応えいたします。

カトーのFCDの強度・伸びの相関図

カトーのFCDの機械的性質例(JIS Y形B号データ)

材質名 対応JIS材質 引張強度 N/㎟ 0.2%耐力 N/㎟ 伸び % 硬さ HBW
KFCD400 FCD400-15 428~465 289~320 22~27 149~163
KFCD450 FCD450-10 460~482 295~320 19~26 149~163
KFCD500 FCD500-7 510~570 320~350 14~19 160~193
KFCD600 FCD600-3 705~800 420~480 7~10 229~268
KFCD700 FCD700-2 730~840 450~500 4~8 232~283
KFCD800 FCD800-2 850~910 540~580 2~5 297~320
KFCD900 - 960~1000 680~730 1~2 330~363

カトーのFCの強度・硬さ相関図

カトーのFCの機械的性質例(JIS 別鋳込み供試材データ)

材質名 引張強度 N/㎟ 硬さ HBW
FC250 278~320 178~223
FC300 310~350 196~241
FC350 350~392 235~269

カトーの生産の流れ

01

製品仕様・要件等の確認

顧客様から受領した製作図面、仕様図を読み解き、溶湯成分・鋳造方案・製品検査法の適用を決定します。場合によっては鋳造に適した形状を勘案し、顧客様への提案を行ったりもします。

02

鋳造方案設計

量産品や高難易度においては湯流れ凝固CAEを活用して鋳造品における欠陥発生の懸念や鋳型内の熱的バランス等を検討し、確度の高い鋳造設計を行っています。

03

模型製作

鋳型を造型するための製品模型を製作します。模型は木型が一般的ですが、生産規模に応じて金属や樹脂、発泡スチロールを選択します。

04

主型造型

製品模型、湯口、湯道、セキ、押湯を型枠内に配置して、粘結剤を混錬した砂を型枠内に充填・硬化させて上下対の鋳型を造型します。

05

中子造型

中子は鋳鉄品の空洞部や上下型で形成できない部位を形成する鋳型パーツで、主型同様に粘結剤を混錬した砂で造型します。製品の形状や生産量に合わせて粘結剤の種類を使い分けます。

06

塗型

鋳型表面は鋳造時に高温に晒されるので、崩れや鋳物への焼き付き、粘結剤から発生するガスの影響を防止するため、塗型剤を塗布します。

07

かぶせ(型合せ)

主型に中子を組付け、上下を型合わせして溶湯を注げる状態に鋳型を仕上げます。

08

鋳型乾燥

鋳型の余熱と鋳型内の乾燥のため、温風を流し込みます。

09

溶解

電磁誘導炉という溶解炉で主原料であるスチールスクラップ、銑鉄と、カーボンやシリコンなどを炉内に投入し、鋳鉄溶湯を製作します。

10

溶湯処理

溶解炉から取鍋という溶湯用小分け鍋に鋳鉄溶湯を出湯し、接種剤や球状化剤といった溶湯処理剤を添加して材質を制御します。

11

鋳造

取鍋から鋳型へ溶湯を注ぎます。溶湯を注いだ鋳型はそのまま放置して冷却します。

12

材料試験

処理した溶湯からテストピースを採取し、成分、引張特性、硬さを検査します。

13

解枠

所定の温度まで冷却が完了した鋳造品を鋳型内から取り出し、大まかに鋳型の砂を除去します。

14

熱処理

鋳造品は、ご要望に応じて凝固・冷却過程で生じた応力を除去するために、応力除去焼鈍を行います

15

ショットブラスト

鋳鉄品表面に付着した砂や酸化スケールを除去します。

16

鋳仕上げ

鋳型から取り出した鋳造品から余剰部(湯口、湯道、セキ、押湯)とバリを回転砥石で切除し、製品の形状を整えます。

17

塗装

ご要望がある場合に鋳鉄品に所定の塗装を行います。

18

検査

外観検査、寸法検査、PT(染色浸透探傷)検査、UT(超音波探傷)検査、硬度検査、金属組織検査を製品に応じて行います。

製品事例

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